読んだことのある専門書

  • 情報代数 (情報数学講座) 小野 寛晰 (著)

情報代数 (情報数学講座)
情報科学のための数学的教養のベーシックな本.学部の頃に授業で使った本.当時はこの本の中身は何がなにやらさっぱり良くわからなかったけど,今となってはとても基本的な内容で今でもよく参照します.

情報科学における論理 (情報数学セミナー)
情報科学の基礎において論理学は主要な役割を果たすが,そうした情報科学の基礎としての論理学がしっかりまとまっている本.この本も学部の頃に授業で使っていて、内容いまいち良くわからなかったんだけど,今となってはとても重宝する一冊.情報学のための論理学を日本語で勉強したい人にはお勧めの一冊.ただ,この本まだちょっと数学的というか,全体を通して説明が抽象的であるように思う.英語が読める人は、下記ののRyan の「Logic in Computer Science」も私的にはおすすめです。

  • Logic in Computer Science, Ryan

Logic in Computer Science: Modelling and Reasoning about Systems

コンピュータサイエンスにおける論理学の学部生向けの基本的な教科書。基本的な論理の話であるが、それを分かりやすく書いてある良本。特に計算機科学の側面から論理学を解説している数少なく本でもある。今でも時々参照しますがそのたびに勉強になります。推薦の本です。

  • プログラム意味論

プログラム意味論 (情報数学講座)
函数型言語の基礎となっている,ラムダ計算を用いて意味論を解説する書.表示的意味論と操作的意味論をメインに解説している.また最後の方には圏論の話も出てくる.不動点定理の解説が非常に分かりやすく,そこだけでも一読の価値がある本.但し,すでに絶版になっているのが残念.

  • Communication and Concurrency (Prentice-Hall International Series in Computer Science), Robin Milner (Author)

Communication and Concurrency (Prentice-hall International Series in Computer Science)

CCS の最初の本であり、今でもCCSに関してこれを超える本はないと言っていいほどよくまとまっている本。並行系の基礎理論であるプロセス代数は、特に形式手法でも主要な分野であり、色んなところで出てきます。

  • Communicating and Mobile Systems: the Pi-Calculus by Robin Milner (Jun 15, 1999)

Communicating and Mobile Systems: The Pi-Calculus

言わずと知れたπ計算のバイブル。前半はCCS、後半はπ計算の解説。

  • Modal and Temporal Properties of Processes (Texts in Computer Science) Colin Stirling

Modal and Temporal Properties of Processes (Texts in Computer Science)

  • The Formal Semantics of Programming Languages, Glynn Winskel (著)

The Formal Semantics of Programming Languages

  • Communicating Sequential Processes (Prentice Hall International Series in Computing Science) , C.A.R. Hoare (Author)

Communicating Sequential Processes (Prentice Hall International Series in Computing Science)

  • プログラム検証論 (情報数学講座) 林 晋 (著)

プログラム検証論 (情報数学講座 8)

「プログラムの検証とは?」という実は奥の深い基本的な問いに、第一章で、例を用いて非常にわかりやすく説明している。ここだけでも一読の価値があり、ソフトウェア検証に関わる人にとっては必読だと思います。

  • Model Checking,

Model Checking (Cyber Physical Systems Series)

Clark 教授によるモデル検査の本。LTL とCTL、CTL*から始まり、そのモデル検査アルゴリズム不動点、Binary Decision Diagram やPartial Order Reduction、Abstraction、など基本的な話が全て入っているモデル検査の最初の書籍。ただ、本書はClark 氏の発表済み論文を寄せ集めて本にした勘があり、非常に読みづらい。下のKatoen教授による「Principles of Model Checking」のほうがお勧めでしょう。

  • Principles of Model Checking, Christel Baier (Author), Joost-Pieter Katoen (Author), Kim Guldstrand Larsen (Foreword)

Principles of Model Checking (The MIT Press)